僕の個人的な趣味のお話です!
コーヒーを毎日飲んでいて思っていたことがあります。
「安定して美味しいコーヒーを飲むにはどうしたらいいだろうか?」
ちょっとした探求心というか、
常飲しているとせっかくならこだわりたいと思うようになってくるものでして。
そのあたりの話をしていきます。
***
僕がコーヒーと出会った経緯を軽く思い返すと、
副業をやっていく中で(一応副業ブロガーとしてやらせていただいている)集中力アップや眠気を覚ますための目的として飲もうと思ったのがきっかけでした。
勿論、健康にも気を付けたいですから ブラック 一択で。
始めは、「なんだこの苦い飲み物は…」といったネガティブな感想しか抱いていませんでしたが、
徐々に苦味に鈍感になってきて普通に飲めるようになり、
そのころにはコーヒーには特有の ”香り” があるんだということに気が付き始めます。
次第に集中力を確保するための手段だったコーヒーが、香りを楽しむための目的としてのコーヒーになっていき、、
最終的には作業のかたわら片手にコーヒーだったものが、
コーヒーを飲むためだけの時間を作ってゆったりと過ごすようになりました。
***
色んなパターンでも飲んでみました。
最初は手軽な缶コーヒーから、次にボトルドコーヒー
コンビニのコーヒーサーバーで淹れたコーヒーや、
De'Longhi(デロンギ)のコーヒーサーバーで淹れたコーヒー等々、、
コーヒーが自慢のカフェを点々としたり。
スターバックスコーヒーに行ってみたり。(スタバのブラックコーヒーは本当に美味しい)
とはいえ、
家での作業がほとんどである中、わざわざ外出して毎朝コーヒーを購入するわけにもいかないうえに、自動販売機の缶コーヒーでは味気が無いので。
せっかくなら自分で淹れてしまえばいいし、そっちの方がおいしいのではないかといった結論に至ったわけです。
以前までは淹れられたものを飲むというスタイルでしたが、
今では自分で淹れることが大半となりました。
そんな僕が使っている器具などを軽く紹介しつつ、コスパ良くコーヒーを楽しむ方法があれば探求しようというそんな記事です。
- 自分なりに美味しいと思うコーヒーをコスパ良く飲める

コーヒーに関してはあれやこれやと
コクがどうだとか深みのある香りがするだとか色々書かれてたりしますが。
正直、その文章を読んだところで味のイメージが付くと言われると僕はそうじゃない。
なので、
この記事では、そういった抽象的な表現は出来るだけ控えつつ、
美味しいコーヒーって結局何なの?という部分から始め、認識をクリアにしていただき、
自分が納得できる豆をまずは見つけていただきます。
次にその豆の味をノイズ(雑味)なしに抽出するためのポイントや器具を紹介します。
特にグラインダーに関してはコーヒーを淹れて飲むまでの過程の中で特に味を左右する要素なので詳しく解説します。
最終的には、自分が飲んでおいしい、客人にも振舞うことができる美味しいコーヒーを作れるようになるところまで目指していきます。
美味しいコーヒーという定義

定義というのは万人に共通するから定義であって、
絶対だからこそ説得力のある言葉だと思うので、今から述べるのは厳密に言えば違うような気もするのですが。
本記事の趣旨を軽く述べますと、
各々が美味しいと思うコーヒーを飲むにはどうしたらいい?
という部分に関して僕なりの考えを独断と偏見で勝手に述べようかと思います。
結論を先に言いますね。
(一応断っておくと、コーヒーに詳しい人を否定するつもりはありませんが、)
コーヒーの美味しさを左右する大きな要因は結局豆だから、淹れ方どうこうを気にするより早いところ自分に合った豆を専門店などで見つけてしまってそれを購入すればいい。
コーヒー店に行くと大体、
酸味や苦味、コク、香りといった要素でグラフ化されていたり、スケールに落とし込まれていることがありますが、
その指標を基に全種類の豆を試せばいい。
どうやら僕は酸味が苦手っぽいので、
酸味のスケールから離れたところを狙った豆を購入してみる、、
そして、自分にヒットしたコーヒー豆が手に入るとラッキーといった具合ですね。
結局、一旦全部飲むというコスパを無視する所業

おすすめは。
自分が好きな豆だけに固執することなく色んな豆を試してみると良いと思います。
そうじゃないとそもそも好きと言える豆に出会うことも出来ないですし。
僕は先ほど「酸味が得意じゃない」と言いましたが。
意外と”好みと思える酸味”を持った豆もありました。
酸味があるとフルーティさが際立つというのはよく言われている事ですが、
以前お邪魔した、フルーティな豆が自慢のお店は、
フルーティと言えども個性があって、他の酸味を前面に押し出したコーヒーとはまた違った果実味があったので驚きでした。
山に囲まれた立地の見晴らしの良いカフェで、コーヒーと軽くスイーツをいただきましたが。
その日の帰りには豆だけ追加で購入しましたね。
当初苦手だった、酸味のあるコーヒーでも気に入るものがあったりするように、
冒険してみると意外な好みが見つかったりします。
で、再度強調しますが、自分が美味しいと思えるコーヒーを飲むには、
結局は自分が良いと思った豆を入手しては家で淹れる。それの繰り返しかと思ってます。
器具紹介|選んだ豆のポテンシャルを最大限に引き出す

僕が実際に今使っている器具たちを紹介します。
かれこれコーヒーと出会ってからはずっとブラックで飲んでいるので、
ようやくしっかり(?)とした器具で飲めるのは嬉しい。
なんか、器具ってやっぱりそれなりに値段するんですよね。
スケールなんかも購入した方がいいとかいう声もちらほらありますが、
※スケール →豆の重さを量ったり抽出時間を計ったりするのに結構必須らしい。
持ってないですね。
TIMEMOREのスケールを検討していますが。
い、いるのか?
と、まだ思っている人間です。
何はともあれ現在使っている器具たちを紹介する。どうぞ。
グラインダーからドリッパーまで
プロのバリスタがいうには、
TIMEMORE(タイムモア)のグラインダーは粒度分布が良いらしく。
※粒度分布が良いってなんだ?と僕は思った。 →細かい粉と粗い粉にばらつきが無く一定以上の粒子の粉が挽ける
抽出時に雑味が出ないように設計されているとのこと。
じゃあそれにしようということで、
手に取ったのがこのモデルでした。
後継のモデルもあるっぽいですがこれでも充分そうだったのでC3Sを購入しました。
粒度分布が安定していると、淹れるたびに味がブレることが少なく、
僕のような素人でも美味しいコーヒーを淹れることができるらしいです。
僕はドリップポットは使うまで、
「別に必要ないでしょ?」と思っている人間でしたが、
淹れるときのやりやすさが段違いでした。
口が細いから、
- 湯の量を調整できる
- 狙ったところに湯をかけれる
- 粉が偏らない
といったメリットがありました。
使った時に初めて気が付いたことで、
コーヒー店に行ってシンプルにデザインがカッコよかったからその場で購入してしまったというのが本音です。
とはいえ、使ってみると必要性は納得できる。
コーヒーサーバーの紹介です。
特段こだわりがあったわけではありませんが、デザインが良かったのと。
みんなこれを使っているな、
そして何よりも品質に対して「安すぎる」だろ!と思ったので、こればかりは思考停止で購入しました。
HARIO(ハリオ)は、元々は理化学用品、具体的には理化学用ガラス製品を制作している会社で、
実験室なんかではよく見ていた記憶があってなじみがあるんですよね。
耐熱に優れているだろうという謎の信頼感があったので選びました。
もちろんこれは直火NGですけどね。
ひとりで飲むときはもちろん、
客人を招いた時にコーヒーを振舞うときなどにこういうサーバーがあると便利でした。
ドリッパーもHARIO製のものを選びました。
コーヒー業界でも結構優秀らしく、こちらも思考停止で購入。
ドリッパーの「V60」という形状の方が味が云々、、とにかく良いと耳にしたので、
じゃあ、買うか。という経緯です。
そもそもHARIO沿革に関してですが、
先程説明したように理化学用ガラス製品のメーカーです。
なぜ?コーヒーなの?と疑問に思ったんですが、どうやら ”サイフォン式コーヒー器具” と関わりがあるらしく。
確かにそういう言われれば納得ですね。
※サイフォン式コーヒー器具 →この器具は主にガラス製で、直火にかけることから激しい温度変化に対応できる耐熱ガラスが求められていた。
そもそもHARIOは日本で初めて耐熱ガラスの量産化に成功した会社なので、コーヒー器具との相性が良かったということです。
品質を追求しているHARIOなら間違いないでしょう。
前提知識|グラインダーの性能が味を変える理由

さて、器具に関してさらに掘り下げていきます。
お湯の温度や、抽出時間で味が左右されそうなのは真っ先に想像できますが。
調べるとグラインダー(豆を挽く道具)の性能によっても多少の違いが生まれるようです。
- 挽き具合(粒度)の均一性が味を変える
- 構造による違い
- 静電気・熱による微粉の影響
重要なポイントを3つ取り上げて解説しますね。
挽き具合(粒度)の均一性が味を変える
コーヒーの味を決める大きな要因のひとつは、「粉の大きさのばらつき」です。
均一な大きさの粉 → 抽出が安定し、味のバランスが取れる
バラバラな大きさの粉 → 一部は過抽出(苦味)、一部は未抽出(酸味・薄味)
つまり、ミルがどれだけ均一に豆を挽けるかが味の一貫性を左右します。
過抽出に関しては次の章で詳しくします。
構造による違い
コーヒーミルには大きく2種類ありまして。
このあたりが、同じ豆・お湯・抽出法でも違いが生まれる要因になってますね。
| 種類 | 構造 | 特徴 | 味への影響 |
|---|---|---|---|
| プロペラ式(ブレードミル) | 回転刃で叩き切る | 安い・早いが粒度がバラバラ | 苦味や雑味が出やすい |
| 臼式(グラインダー) | すりつぶして挽く | 均一でコントロールしやすい | 風味が安定・香りが豊か |
構造が異なると豆を細かくするときの処理の仕方が異なるので、
味の出方が変わるというのは納得できるかと思います。
静電気・熱による微粉も影響する
高速回転する安価な電動ミル摩擦熱で豆の香り成分が飛んだり、静電気で微粉が偏ったりするといった話があります。
結果的に、風味がぼやけたり、口当たりがざらつくことがあります。
ただし、このあたりの影響は全体の味の印象に与える影響は少ないため無視してもいいレベルだとは思っていますが。
グラインダーの方が味にブレが生じないので個人的にはそちらを優先しています。
お湯の温度や抽出時間ほど分かりやすくはないですが、
ミルの性能・タイプ・挽き方の精度は、コーヒーの味の安定性とクリーンさに直結します。
「同じ豆で味を安定させたい」「香りをしっかり楽しみたい」と思うなら、
手挽きでも良いので臼式(コニカル or フラットバー)のミルを使うのがおすすめです。
前提知識2|味にブレが生じる過抽出・未抽出の話

グラインダーに求められる性能として一番重要なのが、
どれだけ、粉の粒子のサイズを均一にするかです。
バラバラな大きさの粉の場合、
一部は過抽出(苦味)
一部は未抽出(酸味・薄味)
といった感じになって飲んだときに、素直に「美味しい」と思えなくなります。
口に入った時に色々考えてしまって、素直に楽しめなくなる
ちなみに、
コーヒーってそもそも苦いものだと思うですが。
じゃあ、苦味が出ることって良くないのか?味のバランスが取れているというのはどういったことなのか?
軽く触れます。
このあたり分かってくると、飲んだときにコーヒーに対して色んな視点からとらえることができるようになるので更に楽しめるようになります!
「苦味」は良くないのか?
過抽出の話においては、苦味は悪者扱いされますが。
苦味そのものは悪いものではない。
むしろ、コーヒーの「コク」や「深み」を感じさせる大切な要素のひとつとなります。
NGなのは過度に苦味が出るとき。
過抽出状態になっている時に出てくる苦味というのは、
「おいしい成分」だけでなく、「えぐみ・渋み・焦げたような苦味」までもが流れ出している。というのが理屈です。
なので、
どのくらいの挽き目(粒子のサイズ)に設定して挽くのかも焙煎度合いに合わせて調整したりします。
焙煎に関しては後述しますが、
焙煎度合いが強くなるにつれて、豆のフレーバーは酸味→苦味にシフトします。
深煎りの豆を、粒子のサイズを細かく挽いた状態で、熱湯(98℃)をかけてしまうと過抽出になるパターンが多いので、えぐみといったものに繋がりやすかったり。
焙煎が行き過ぎるとコゲてしまって、別の苦味に変わってしまうという話ともつながっているかも
過抽出・未抽出のイメージ
あくまでも、イメージとして捉えていただければ充分だと思いますので、
表を用意しました。
| 状態 | 抽出される成分 | 味の傾向 |
|---|---|---|
| 未抽出 | 酸味・軽い風味が中心 | 酸っぱい・薄い |
| ちょうど良い抽出 | 酸味・甘味・苦味のバランスが取れる | バランスがよい・風味豊か |
| 過抽出 | 苦味・渋味・雑味まで出る | 苦すぎ・重たい・えぐい |
つまり、「苦味が強い=悪い」ではなく、
“苦味が他の要素(酸味や甘味)と釣り合っていない”ときに、味のバランスが崩れるということなんです。
ここまでくると、さっき言っていた味のバランスが取れるってどういうことなんだ?
といった部分の理解が進むのではなかろうか。
味のバランスが取れるって?
コーヒーの味を構成する主な要素は、
- 酸味(明るさ・フルーティさ)
- 甘味(ボディ感・まろやかさ)
- 苦味(深み・コク)
この3つの要素が「一方に偏らず共存している状態」が「味のバランスが取れている」と言います。
理解に難くないと思いますが。
酸味が強すぎると → すっぱい
苦味が強すぎると → 焦げたような重い味
甘味がないと → 角が立って飲みにくい
ロックバンドもギターだけだと、チャキチャキしすぎてしまうのでベースが低音域を担当したりするような感覚
理想は、
最初に明るい酸味 → 途中で甘味 → 後味にほどよい苦味 と流れるように感じられることで、
このあたりの表現を担う過程が、豆の品質 + 挽きの均一性 + 抽出条件の組み合わせで決まる。といった寸法です。
冒頭で僕が述べたのは、この豆の品質が全体の味の総和の大半を占めているんじゃね?といった持論です。
茶道も寄り道することに美徳があると、そんな価値観があるのと一緒で、
「豆の品質」は結局はコントロールできない部分だから。コントロールできる「挽きの均一性」「抽出条件」といった部分であれこれ意味づけしてるんでしょうね。
一応その意味付け(正しい抽出方法)もそれなりに理にかなっているんじゃなかろうか。とも思わなくもないので、この記事ではそこまで触れるつもり。
逆に未抽出というのはどういった状況なのか
未抽出が起こる要因を知れば理解が一気に進みます。
ちなみに、さっきの表にあったように、
未抽出が起きると味の傾向としては「酸っぱくなる」といったのが通説。
豆の中の「可溶性成分(酸味・糖分・苦味成分など)」が十分にお湯に溶け出していないとこういった味になります。
コーヒーの成分は、抽出の初期ほど酸味が多く、後半ほど苦味や甘味が出てくるといった特徴があります。
なので要因は様々で、
- 抽出が浅い(お湯が十分に通っていない)
- お湯の温度が低い
- 粒が粗すぎる
- 抽出時間が短い
といった条件が重なると、酸味の成分だけ出て終わってしまう=酸っぱく感じる、というわけです。
僕は酸っぱいのが苦手なんですよねー
ただし、苦味が悪じゃなかったようにもちろん酸味も悪ではないので、
低温だからNGとは言い切れない。
さっき焙煎度合いによって挽き目を変える話をしましたが、あれと一緒で温度とのバランスも考慮します。
- 90〜94℃ → 一般的な中深煎り向け(バランス型)
- 85〜88℃ → 浅煎り向け(酸味を活かす)
- 80℃以下 → コールドブリュー系(まろやかで低苦味)
なので、豆の焙煎度と狙いたい味によって最適温度は変わります。
***
※さっき紹介したTIMEMORE の金属刃グラインダーに限った話をすると。
粒度がかなり均一(優秀)
若干微粉(細かい粉)が出やすい傾向あり
という性質があります。
微粉はお湯を吸いやすく、
局所的に過抽出を起こす=苦味や雑味が出やすい
そのため、気持ち以下のバランスを意識する。
| 状況 | 対処法 |
|---|---|
| 酸っぱすぎる(未抽出) | お湯を少し熱め(+2〜3℃)に/抽出時間を長めに |
| 苦味・重たい(過抽出) | 挽き目を少し粗くする/注ぎ速度を速くして滞留を減らす |
| 焙煎度 | 推奨温度 | 抽出時間(ドリップ) | 挽き目の目安(TIMEMORE C3S基準) |
|---|---|---|---|
| 浅煎り | 88〜92℃ | 2:30〜3:00 | 14〜16クリック |
| 中煎り | 90〜94℃ | 2:30〜3:30 | 13〜15クリック |
| 深煎り | 85〜90℃ | 2:00〜2:30 | 12〜14クリック |
※クリック数はあくまで目安です(抽出器具によっても変わります)
実際の淹れ方|手順を覚えれば誰でも安定して淹れられる

さて、理論的な話が長くなりましたが。
実際にどう淹れるかを書いていきます。
難しいことはなくて、手順を一度覚えてしまえばあとは体が勝手に動くようになります。
用意するもの
- コーヒー豆(中煎りなら入門として扱いやすい)
- グラインダー(TIMEMORE C3S)
- ドリップポット(珈琲考具 ツードリップポット)
- ドリッパー(HARIO V60)
- コーヒーサーバー(HARIO V60サーバー)
- ペーパーフィルター
- お湯(温度の目安は前述の表を参照)
豆の量は1杯あたり12〜15gが目安です。お湯は180〜200mL程度。
スケール持ってないので目分量です。そのうち買います。
手順
① 豆を挽く
グラインダーで豆を挽きます。挽き目の目安はさっきの表を参照してください。
挽きたての粉は香りが全然違うので、淹れる直前に挽くのがベストです。
② フィルターをセットしてリンスする
ドリッパーにペーパーフィルターをセットして、お湯を一度フィルター全体にかけます(リンスと呼びます)。
これはフィルターの紙の匂いを飛ばすためです。リンスしたお湯はサーバーから捨ててください。
最初これをサボっていたら、たまに紙っぽい風味が混じることがあって気になった。
③ 粉をセットして蒸らす
フィルターに挽いた粉を入れて、表面を軽くならします。
最初に粉全体が湿る程度の少量のお湯(30mLくらい)をそっと注いで、30秒待ちます。
これが「蒸らし」です。粉の中のガスを逃がして、お湯が均一に通るようにする工程です。焙煎が新しい豆ほど、ここでドーム状に粉が膨らみます。
④ お湯を3〜4回に分けて注ぐ
蒸らしが終わったら、残りのお湯を数回に分けて注いでいきます。
注ぎ方のポイントは3つ:
- 中心から外側に向かって円を描くように注ぐ
- 粉の縁(フィルターの部分)には直接かけない
- 1回注いだらお湯が少し落ちきるのを待ってから次を注ぐ
全体の抽出時間は2:30〜3:30分が目安(焙煎度によって変わります、前述の表参照)。
縁にかけてしまうとお湯がフィルターを伝って粉を通らずに落ちるので、薄くなります。最初よくやってました。
⑤ ドリッパーを外して完成
狙った量が抽出できたらドリッパーを外します。
サーバーにお湯が落ちきるのを待たずに外してOKです。最後の数滴は雑味が出やすいので。
抽出までの流れまとめ
| ステップ | やること | 時間 |
|---|---|---|
| ① | 豆を挽く | 1〜2分 |
| ② | フィルターをリンスする | 30秒 |
| ③ | 粉をセット→蒸らし | 30秒 |
| ④ | お湯を3〜4回に分けて注ぐ | 2〜3分 |
| ⑤ | ドリッパーを外して完成 | − |
慣れてくると、この一連の流れがちょうどいい「儀式」みたいになってきます。
豆を挽く音、蒸らしで粉が膨らむ様子、お湯を注いだときの香り。
コーヒーを飲むためだけの時間というのは、こういうところから作られていくんだと思います。
抽出の科学|成分が分かれば味をコントロールできる

コーヒーの抽出において重要なのは、成分が出てくる順番があるということです。
| 抽出の段階 | 主に出る成分 | 味の傾向 |
|---|---|---|
| 初期(低温・短時間) | 有機酸(クロロゲン酸など) | 明るい酸味 |
| 中盤 | 糖類・カラメル化合物 | 甘味・ボディ感 |
| 後半(高温・長時間) | フェノール類など | 苦味・渋味 |
これを知っていると、味の調整がしやすくなります。
酸味が強すぎると感じるなら → 温度を上げる、時間を延ばす(苦味・甘味を後から引き出す) 苦味が強すぎると感じるなら → 温度を下げる、時間を短くする(後半の成分を出しすぎない)
僕は苦味が好きなので、温度を上げて時間も長めにしています。そうすると酸味が他の成分に支えられて、丸く感じられるようになる。
なぜ温度で成分の出方が変わるのか気になった方向けに、少し補足します。
低温でも溶け出す成分(酸味系)は分子が小さく水になじみやすい性質を持っています。一方、甘味やコクを担うメラノイジンのような成分は分子が大きく複雑なため、熱エネルギーがないと溶け出しにくい。
中学で習った溶解度の話がそのまま当てはまるイメージです。
溶解度曲線のアレか、と思ったら割とそのまんまでした。
つまり、温度を上げれば複雑な成分まで引き出せる、時間を延ばせば後半の成分まで出せる。
この2つを意識するだけで、同じ豆でも味の印象をある程度コントロールできます。
補足|成分ごとの詳細が気になる方へ
各成分が溶け出す温度帯をまとめておきます。
| 成分類 | 主に抽出される温度帯 | 味・香りの特徴 |
|---|---|---|
| 有機酸(クロロゲン酸、リンゴ酸など) | 70–88°C | 明るい酸味・フルーティー |
| 糖類・カラメル化合物 | 85–92°C | 甘味・ボディ感・コク |
| 芳香族油脂(フラン類など) | 80–90°C | 香り・フローラル・ナッツ |
| カフェイン | 80–100°C | 軽い苦味・刺激感 |
| タンニン/フェノール類 | 90°C以上・長時間 | 渋味・深い苦味 |
| メラノイジン類 | 広範囲(80–95°C) | コク・厚み |
| リピッド類(油分) | 90°C前後以上 | 口当たりの滑らかさ |
カフェインが比較的低温から出てくるのは、分子内にカルボニル基とアミン基を持っていて水溶性が高いから。酸味成分も同様で、水素結合しやすい構造のためお湯にすぐ溶けます。
逆にメラノイジンは、焙煎時に糖とアミノ酸が反応してできた複合高分子なので、高温・長時間でないと溶け出しにくい。口に入ったときの"厚み"や"深み"はここから来ています。
デカフェ|カフェインの量を抽出条件でコントロールする

先に断っておくと、抽出のテクニックだけで完全なデカフェはほぼ不可能です。
抽出条件を工夫してカフェインの量をかなり抑える、という解釈でお願いします。
カフェイン摂りすぎると体が休まらない感じがするんですよね。美味しいのに葛藤です。
カフェインには大きな特徴が2つあります。
ひとつは、水に非常によく溶けること。もうひとつは、抽出の初期段階に集中して出てくること。
一杯分のカフェインの7〜8割は、最初の1/3の湯量で出てしまいます。
この性質を逆手に取れば、カフェインを減らすことができます。
カフェインを減らすテクニック
| 方法 | 理由 | 効果 |
|---|---|---|
| 抽出初期のお湯を捨てる | 初期にカフェインが集中して出る | 約30〜50%カット可能 |
| 抽出温度を低め(80〜85℃)に | 高温ほどカフェインが溶けやすい | 苦味・刺激感も減る |
| 抽出時間を短くする | カフェインは後半も穏やかに出続ける | 苦味抑制+刺激感減少 |
| 深煎り豆を使う | 焙煎でカフェインがやや分解される | 酸味控えめで飲みやすい |
| デカフェ豆を少量ブレンド | 味の厚みを保ちながら濃度を調整 | 実用的におすすめ |
デカフェ風の抽出例(ハンドドリップ)
- 豆をいつも通り挽く
- 蒸らし+最初の50mLほどを抽出して捨てる
- 残りを通常どおり抽出(2:00〜2:30程度)
- 温度は85℃前後に設定
これだけで体感的に刺激の少ない、まろやかなコーヒーになります。カフェイン濃度でいえばおおよそ30〜40%減少します。
あくまでも手段があるという話なので、もったいない問題は自己の裁量で。
なぜ温度を下げるとカフェインが減るのか
カフェインの溶解度は温度によって大きく変わります。
| 温度 | 溶解度 |
|---|---|
| 25℃ | 約2 g/L |
| 80℃ | 約18 g/L |
| 100℃ | 約67 g/L |
100℃と25℃では30倍以上の差があります。温度を下げるのが、家庭でできる最も理にかなったカフェイン対策です。
補足|カフェインが水に溶けやすい理由(化学的な話)
カフェインが水によく溶けるのは、分子の構造に理由があります。
カフェインはカルボニル基(C=O)と環状の窒素を持つ極性分子で、水と引き合いやすい性質があります。電子を引き寄せる強さ(電気陰性度)が原子ごとに異なることで分子内に偏りが生まれ、同じく極性を持つ水となじみやすくなります。
ただし疎水的な環構造やメチル基も持つため、完全に親水的というわけではありません。「水にも油にもある程度なじむ」というより、極性を持ちながら一部に疎水性の表面もある、というイメージが正確です。
コーヒーの抽出という観点では、
- 極性の高い水は極性分子(酸・カフェイン・糖)をよく溶かす
- 非極性の油分(コーヒーオイル)は高温や乳化が起こらないと出にくい
という関係になっています。
カフェインの溶解度は温度依存性が大きく、高温で急増するため、抽出温度を下げるとカフェインの抽出速度は抑えられる。
ただし低温でも長時間抽出すると十分に溶け出すため、実際のカフェイン量は抽出時間にも強く依存する。というのが本質なのでその点は述べておきます。
電気陰性度とイオン化傾向で最初混乱しましたが、別物です。前者は共有している電子をどれだけ引っ張るか、後者は自分の電子をどれだけ手放しやすいかといった違いで根本的に違いますね。同じ電子を扱う概念なのでね。
まとめ|豆は鮮度が良く焙煎直後ものを入手しよう

缶コーヒーと比べても、自分で淹れる方が圧倒的においしいです。
パッケージされて時間が経ったものと淹れたてでは、香りが段違いなので。
で、正直に言うと。
抽出の温度や時間をあれこれ変えても、豆を変えたときほどの差は出なかった。
結局豆じゃないか。 というのが本音です。
スキルよりも先に豆を変えてしまった方が効果量が高い。
文章にすると当たり前ですが、やってみて初めて実感しました。
豆の価格は美味しさに比例しないので、自分が好きな産地の豆を単品で試したり、
それがブレンドされているものを選んだりしながら探していくといいと思います。
あとは、鮮度や焙煎のタイミングにも左右されますね。
加えて、鮮度と焙煎のタイミングも味を左右します。
焙煎直後の豆はガスが大量に残っていて、蒸らしのときに粉がドーム状に大きく膨らみます。
香りは強いものの抽出が不安定になりやすく、味が尖った印象になりがちです。数日から1週間ほど置いてガスが適度に抜けた状態が「飲み頃」と言われていて、甘み・酸味・苦味のバランスが整い、豆本来のフレーバーがはっきり出てきます。
逆に酸化が進んだ劣化豆は、紙っぽい・平坦・古い油のような風味になるので、鮮度の良い豆を少量ずつ買うのがおすすめです。
焙煎直後の豆を売りにしている専門店に足を運んでみてください。
購入してすぐ飲んでもいいし、少し寝かせてから飲んでもいい。自分でコントロールできるのが、自分で淹れる一番の醍醐味だと思います。
長くなりましたが、今回は以上です。